ホツマの論点
武漢風邪(チャイナ・ウイルス)の世界拡散に対応して世界中で「鎖国&謹慎」ブームが流行しました。すべての「流行」には負の側面があるように、このたびの「鎖国&謹慎」ブームの弊害も、世界経済や心の健康に重大な爪痕を刻印しつつあります。ですが、全…
オモタル・カシコネ(天神六代)の武断政治がもたらした社会の混迷を、七代の両神イサナギ・イサナミは刷新させ、民衆教育を土台に天下の修理固成を成し遂げます。「和の心」を引き継いだアマテルは父祖が拠り所とした「斗と矛(トホコ)/徳治と法治」の原…
六甲山がセオリツ姫所縁の霊山であることは本誌73号の大江幸久氏『六甲山・瀬織津姫とワカ姫』で詳細に論じられました。本誌愛読者の中にも、六甲山(むこやま)神社(石の宝殿)と六甲比命大善神社を巡り拝んだ方がいらっしゃることでしょう。 本誌104号で…
令和二年十一月八日、立皇嗣宣明の儀(りっこうしせんめいのぎ)を要とする立皇嗣の礼(りっこうしのれい)がつつがなく執り行われました。第126代天皇徳仁さまが秋篠宮文仁親王さまの立皇嗣を国の内外に宣明した皇室儀礼が、厳かに齋行されましたことを心よ…
世界中の注目を集めたアメリカ大統領選挙が一月二十日の46代大統領就任式で幕を閉じました。選挙における不正は、郵便による大量のなりすまし投票と片や有効票の隠滅破棄、あるいは票の重複集計などが、証拠画像や宣誓書付きの証言で無数に告発されました。…
武漢肺炎の拡散と世界蔓延以降、あやしげな潮流が津波の様に押し寄せてきて、世界中の伝統文化と習俗がロックダウン即ち「封鎖」され、全面的に見直されようとしています。 SNSも含む寡占メディアによって危機感は増幅され、非常事態が「新生活様式」として…
「フトマニ」の語句を分解解釈してみる場合、多くの方が「ふと」と「まに」に分けて解釈を試みます。国文学における通説でいえば、「ふと」は、美称/敬称で、「まに」は、「まにまに/随々」を意味して、「神意のおもむく尽に」と云う解釈をとるようです。…
熱田神宮の主祭神は、ご神体である草薙剣であり、その本体は天照大神であると云うのが現在の神社本庁の見解です。伊勢の神宮のご神体が八咫鏡であって、本体をやはり主祭神たる天照大神と看做すことに準じています。古来「尾張造」と云う建造法で建てられて…
令和三年は、天孫紀元1795154年と云われても一般人には???でしょう。これは日本書紀の神武紀にある「皇祖皇考、乃神乃聖、積慶重暉、多歷年所。自天祖降跡以逮于今一百七十九萬二千四百七十餘歲。」から計算された瓊瓊杵尊天孫降臨を紀元とする年号で、一…
日本書紀と古事記は、「史実」を「神話化」して歴史を断ち切り、それらの「神話」を粉飾しています。さらに、そもそも神話としてさえ取り上げない物語が数多くあり、あろうことか物語以前に舞台そのものも消してしまっています。舞台とともに登場人物も数多…
ハラミの宮に宮都をひらいたアマテル大御神が、天下の安寧を見届けるために苦草を小食し、長寿を維持したことはホツマ全編で繰り返し語られています。『食重なれば 齢なし 故に大神 月に三食 苦きハホ菜や』1文 『我が常の食 千代見草 他の苦菜より 百々苦し…
『現代用語の基礎知識』(自由国民社)の初代編集長で、経済学者PFドラッガーを我が国に紹介した花形編集者・松本善之助氏が、趣味の古本屋街巡りで見つけた3アヤ分の写本。ホツマツタヱの再発見は1966(昭和41)年の夏でした。松本翁は当時47歳で、個人的…
ホツマツタヱでは、人倫と治政の要諦を「はたおり」においていたことがわかります。経糸と横糸がしっかりと筋目を整えて綾をなす状態を男女の、そして政治の理想としていました。アマテル大御神の妃たちは、宮中で日々、機織りにいそしむ生活をされていたよ…
YouTubeの人気チャンネル『むすび大学』では、小名木善行氏(ねずさん)の「縄文文明論」や「戦国時代論」が視聴を集めています。そのねず先生の最新刊『日本武人史』に興味深い指摘がありました。源頼朝の先祖である八幡太郎義家は、平安時代後期の武将。源…
ヲシテアートからSNSやネット交流、ZOOM講座やリアルイベントまで、多彩なホツマ普及活動を展開しているワアミさんの手配で「高島感謝旅」に参加しました。水尾神社宮司を先祖に持つ野々村氏や安聡写本の再発見に貢献された井保家(先祖は和仁古安聡)の井保…
ナギナミの両神が施政の根幹においた斗矛(トホコ)。斗(ト)は調えるヲシテで、ホコは綻ばす。すなわち、慈愛と武断の文武両道政治でした。この斗(ト)は、「斗のヲシテ」を意味しており、歴代天神が文書化して伝えた徳治政治の極意書でありました。しか…
「ヲシテ文字」と云う表現は「文字文字」を意味する重複表現になりませんか? と、ホツマ研究に大きな足跡を残された千葉富三氏にうかがった時、千葉氏は、「いいえ、わたしはヲシテとは『聖なる印、称号』を意味するとみなしているので、ヲシテ文字、と云う…
本誌124号で書いた「トホコ(斗矛)の元はホト&ホコ」にはかなりの反響があり、ホツマツタヱの根底に流れる女性尊重の思想に多くの方々の関心を頂きました。イサナギとイサナミが伝授した「斗矛の教え」は、「慈愛と武断」だけを意味するのではなく、「陰陽…
神代文字で記された古代文献は我が国に複数ありますが、ヲシテ文献がその他の雑多な古文書と一線を画するひとつの特徴は、「アマテル大神が男性神」であることです。ウリフ姫を含むと十三妃を局に入れたアマテルは、歴然とした男性神ですが、記紀もその「性…
アマテル大御神の世嗣子であるオシホミミ(オシヒト)は、イサナギに預けられて帝王教育をほどこされます。これは、アマテル自身が、外祖父であるトヨケ大神に預けられたことに倣った教育方針と思われます。イサナギの崩御後は、オモイカネとワカ姫が後見人…
日本人はヱビス神がことのほか大好きで、ヱビスは、神像の彫り物でもダイコクとともにダントツの人気です。記紀の記述ではダイコクとヱビスは親子とされ、どちらもふくよかな笑顔で庶民に財運豊穣豊漁をもたらす福の神。しかしながら、ホツマツタヱを知る私…
ひら仮名とカタ仮名は馴染みがありますが、「真名」をご存じでしょうか。真名とは、一般的にはシナ伝来の漢字のことをいいます。 【真名(まな、まんな)】日本の古風な表現において、仮名と対義する漢字の呼称。原義は仮の文字(仮名)に対する「正式の文字…
天神四代のウビチニとスビチは、男女神となった初の神さまです。劃期をなす神さまであるわけですが、暦の面でも特筆する出来事があります。「五百(ゐも)継ぎ真榊」と伝承される「記念すべき暦の樹の植え替え」がウビチニ治世に行われました。千枝で「サク…
研究同人誌『検証ほつまつたゑ』は、縄文叙事詩ホツマツタヱを愛してやまない仲間で創る隔月刊行物です。 創刊23年目を迎えますが、とらさんは三代目の編集長です。ほつま初心者に人気の『はじめてのホツマツタヱ』(天・地・人の三巻 かざひの文庫)は、と…