縄文叙事詩ホツマツタヱ

検証ほつまつたゑの編集長とらさんがリリース

【ホツマの論点】 ほつまつたゑが隠した秘密 <118号 令和3年12月>

日本書紀古事記は、「史実」を「神話化」して歴史を断ち切り、それらの「神話」を粉飾しています。さらに、そもそも神話としてさえ取り上げない物語が数多くあり、あろうことか物語以前に舞台そのものも消してしまっています。舞台とともに登場人物も数多く消されました。琵琶湖以東の東国は消され、富士山は消され、ヒタカミの国々は登場しません。トヨケとセオリツは消され、ニニキネの事績は消され、文字の存在も消されました。

国書として成立した日本書紀と比べて「古事記はおおらかで神々の赤裸々な波瀾万丈の生きざま」がうかがえると古事記ファンは持ち上げますが、そうでしょうか。ほつまつたゑほど、包み隠さず神々の失敗と成長、成功と挫折を物語る「おおらかで赤裸々」な史書はないように思います。オモタル・カシコネの偉業と破綻、ナギナミ両神の苦しみ、ソサノヲの葛藤、さらにはニニキネとホノアカリの確執など、壮大なスケールで描き出される波瀾万丈な大河物語は、あからさまに「けして万全ではなかった」神々の来し方を語ります。神武天皇の側室をめぐる沙汰などスキャンダラスなエピソードもタブー無く伝えています。

さて、では、ほつまつたゑには「史実の隠蔽」は無かったのでしょうか。神聖なる神々の系譜を伝えるほつまつたゑは本朝の正史です。正統を明らかにする目的を持つ本書には、当然ながら「語られなかった物語」も存在するでしょう。実は大活躍した人物であっても、名前しか紹介されなかったり、血脈が曖昧にぼかされたり、あるいは、物語に脚色が加えられた可能性は否定できません。

トホカミヱヒタメの八王子で行方不明の神々がいます。猿田彦大神は出自不明。大族六船魂系の始祖シマツヒコも出自不明。海彦山彦の物語も何かを隠している脚色を感じますし、ハタレの大乱もモチコハヤコのふたオロチの後ろにさらに黒幕勢力が居たのではないかと訝る研究者もいます。武内宿禰はホツマで出自が知れますが、事績にはボカシがあるような感もします。古代大族たる大伴の始祖にもボカシを感じます。

語られない理由には、それぞれ原因があるでしょうが、ほつまつたゑにも「秘密」があることは確実です。ただ、何故か一部には「謎を解く鍵」が記されているようなところがあります。本号ではその鍵のひとつを発見したのでしょうか。

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ホツマツタヱは本朝開闢の太古史をあからさまに伝えています。こんなことまで書いていいのだろうかと、ビックリする内容もあります。

では、まったく隠されたことがないか、というと話は別です。何故か触れられていなかったり、ぼかされていると感じるシーンもあるのです。逆に言えば、そのあたりを深読みすることで、ホツマのヒミツに迫ることも出来るのではないでしょうか。

(とらさんは、no+e ブログでも投稿しています)

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