縄文叙事詩ホツマツタヱ

検証ほつまつたゑの編集長とらさんがリリース

【ホツマの論点】 真名と仮名 ヲシテ文字が誠の真名か <130号 令和5年12月>

 ひら仮名とカタ仮名は馴染みがありますが、「真名」をご存じでしょうか。真名とは、一般的にはシナ伝来の漢字のことをいいます。

【真名(まな、まんな)】日本の古風な表現において、仮名と対義する漢字の呼称。原義は仮の文字(仮名)に対する「正式の文字」。真字(しんじ)とも言う。(ウィキペディア) とのこと。

 国文学者の研究では、平仮名は九世紀後半ころ、片仮名は九世紀初めころには成立していたとされています。しかし、漢字の伝来は記紀の記述でも六世紀とされており、それから三百年ものあいだ、助詞的な文字がなかったとは到底考えられません。助詞は、日本語表現の根幹なのですから。

 古事記の序文にも、「是以今、或一句之中、交用音訓、或一事之內、全以訓錄。」という一文があり、古事記編纂の八世紀初頭以前から「音訓」の認識があり、四十八音を表す「表音文字」は必須だったのです。

 そこで活用されたのが万葉仮名と云われるものです。漢字の音だけを拾って、助詞助動詞等の役割を持たせた、と。平仮名の誕生は、そのように使われた万葉仮名を、できるだけ簡便に書いていく、つまり崩していく、いわゆる草書体的に簡略化したものと、通常は理解されています。それを「草仮名」と呼び、「草」「草の手」とも当時は呼んでいたらしいと研究者はみています。ですが、「男手」と云われる行書体と、「女手」と言われる草書体とは、同じ崩し文字であっても性格が違い、厳格なルールがあったのでなければ書き分けは出来なかっただろうと、古書体の研究者は指摘します。個人的な速記ではない、社会的なルールがあったようなのです。一方で、漢字を使って「簡略的に崩して完成」させたといわれる仮名ですが、とくに「ひらがな」は、そのルーツを万葉仮名に求めるにはかなり無理のある、こじつけ的な字形がいくつも存在しています。

 ホツマ研究者の中には、かねてから「仮名は、仮の文字であり、真名とはヲシテ文字である」と主張している方がいらっしゃいました。漢字ではなく、ヲシテ文字が、「真名」だと。

 さて、ヲシテ文字の起源は、シナ漢字の伝来よりもはるかに古いわけです。もしも平仮名が「ヲシテ文字を崩して成立していたなら、、、」本号の巻頭投稿、丸山説を是非お楽しみ下さい。(原田峰虎)

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