【ホツマの論点】 松本先生十三回忌によせて 宮崎和歌子 <79号 平成27年6月>
今年は松本善之助先生の十三回忌に当たります。
赤坂例会では先生の遺徳を慕う六人が、御命日の四月七日に四谷三丁目駅に集合、松本家の菩提寺・四谷本性寺へ向かいました。
前日の暖かさとは打って変わり、小雨まじりの寒い日でした。
お寺に着いて墓参前の挨拶をすると、住職夫人に招じ入れられました。本堂からは読経の声が聞こえており、なんと先生の奥様がお一人で法要をつとめておいでです。
一同が本堂に入って着座するとほぼ同時に読経が終わり、一人ずつ奥様と御挨拶を交わした上で、ご焼香をさせていただきました。
続いてご住職のご説法で「法事は通常早めの日程で行うところ、奥様のたっての希望で、命日の今日行うことになったので、皆様と会うことができた。故人のお引き合わせによるのでしょう」というお話に、本当に良かったと皆感じ入りました。
十二年振りにお目にかかった奥様は、お年の割には元気なご様子で、生前に「忍耐強く、研究生活を支えてくれている」と、奥様への感謝の言葉を口にされていた、先生のお姿が脳裏に蘇えりました。これからもお元気でおられるようにと願わずには居られません。
墓前でのお参りも済ませ、散り残った八重桜が雨に打たれているお寺を後にしました。
雨の歩道を二十分ほど歩いた明治記念館内の「羽衣」で昼食を戴きながら、原田さんから、「今村さんのホツマ全訳が九月にいよいよ出版の運びになった」という嬉しいお知らせがあり、皆で喜び合いました。
検証誌の編集に原田さんが主要メンバーとなられてからこの一年、内容も一段と魅力的になり、念願だった「フトマニ」の本格的な解釈も連載が始まって、その論文の素晴らしさに驚嘆しました。
新緑の季節を前に、更に良いことが起こるのではないかと、わくわくさせられるこの頃です。
泉下の先生もきっと喜んで居られるであろうと、しみじみ感じました。
雨の中でも、参加者は口々に「良い日だった」と満足して帰路についた次第です。
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小誌の発行事務を長年担って下さっている宮崎和歌子さんが、松本善之助翁の十三回忌墓参の様子を、巻頭文に寄せて下さいました。
新緑の四谷の地をそぞろ歩きながら、松本先生を囲んで学んだ日々をみなさんが思い出し語りされるのを懐かしく聞いていました。
ところで、松本先生が眠る菩提寺の近くには、「君の名は。」のラストシーンで有名になった階段坂があります。ヲシテ文字にも興味をお持ちであったらしい新海誠監督は、「ホツマツタヱ再発見者の松本善之助翁へ墓参する道半ばにこの階段坂を見いだしたらしい」という都市伝説があるそうです。はてさて。
旧作が、特別上映されるようですね ↑
(とらさんは、no+e ブログでも投稿しています)