縄文叙事詩ホツマツタヱ

検証ほつまつたゑの編集長とらさんがリリース

【ホツマの論点】 八王子・八将神・八大龍王 <97号 平成30年6月>

 「ヲシテ関連文献」発掘のために比叡山延暦寺の叡山文庫に特別な許可を頂き、古文書の閲覧を進めています。日本仏教最高学府のひとつたる天台宗お膝元だけあって、「ヲシテ」は見つからないまでも、様々な発見に驚かされます。天照大神を「大日霊貴(ウヒルギ?)」と表記し、大日霊貴は天御中主が天界から地界に降下した元神であり、「御饌都神(トヨケ大神?)」と共に「治天下」された、という記述が残って(横川別当代文書 『審鎮要記』)いました。記紀に依らぬ(ホツマに近い)独自伝承といえます。同じく独自伝承としては、山王、すなわち日吉大社の神山である「八王子山」に関する伝承も興味深いものがありました。

 「八王子」が何を意味するのかは、そもそも定説はなく、時代による変遷もあります。今回閲覧した明徳院文書『山家最要略記 附厳霊応章』は、その旧聞を伝えるものでしたが、そこには、「天神第二尊國狹槌尊」が「八人皇子引率天降故ニ八王子」という記述がありました。まさに、ホツマにおける「ヤクダリコ」の伝承を表現するものに他ありません。

 全国にある「八王子」の元は、「本来、天照大神素戔嗚尊の誓約で出現した五男三女」が、神仏習合により改変され八王子権現とされた、というのが通説です。で、その通説の八王子権現とは牛頭天王の八人の御子を意味し、その見解を拡散した張本人は、山王一実神道、つまり日吉大社比叡山天台宗であると流布されています。しかし、実際には、天台宗の大本では、ホツマ伝承に則る「トホカミヱヒタメ」八神(天元神)こそが八王子であるという真説を秘匿していたのです。

 話は飛びますが、全国各地で崇敬される「八大龍王」は、通説では、法華経に典拠する「仏法の守護神」と見なされていますが、その多くが真実はやはりモトモトのアモト神「トホカミヱヒタメ」を祀っていた名残と観ると、そこにはどのような宗教観・歴史観が浮かび上がるでしょうか。「仏法守護神」に帰依する装いで、アモト神に祈りを捧げる。まるで隠れキリシタンが石仏の裏に「マリア様」や「イエス様」を秘匿していたように、、、。

 ついでに指摘しておくと、方位学や暦注で馴染みのある「八将神」も、通説では「牛頭天王の八王子」と説明されています。ですが、この八方位神も、ホツマにおける「ヤマサ神(守)」に通底し、同時に天界に還った「アモト神」の方位・季節の守護神格とも関わることをホツマ研究者は理解しています。このあたりの全体像(歴史的変遷を含め)は、わかりやすく整理しておくことが必要であり、今後の課題といえましょう。

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われわれ日本人は、「八」が大好きです。末広がりの縁起のよい数字とみなしますし、神々にも、「八」のつくものが色々あります。

この頃、天台宗の宝蔵文庫「叡山文庫」に入室の許可をいただき、ホツマ関連文献の調査をしてきましたが、その中に、上記のような興味深い記述を発見しました。八王子権現とは、牛頭天王の八御子であると通説では理解されていますが、天台宗の極秘秘伝では、ホツマの伝承を翻訳して伝えていたのです。

ホツマの伝書伝承によると、最澄ホツマツタヱを託された伝承人だった、とされていますが、興味深い事実です。

東京に住むなら、八王子も良いな↑。こちらまだ参拝したことないのですが、いつかきっと。

 

(とらさんは、no+e ブログでも投稿しています)

とらさん原田峰虎|note